弁理士試験フレーズドライ勉強法

弁理士試験に短期合格♪語呂合わせで条文番号や趣旨を記憶しましょう。

物真似と実演家、平成24年度第42問第3肢

このところ、著作権法に悪戦苦闘しています。
いろいろと勉強しながらテキスト作成しており、遅々として進みません。

進まない原因の一つは、LEC、TAC、受験新報社の解答に、差異や間違いが散見されることがあります。
特許法など上3法では、まず起きないことですが。。。
原因の一つは、解答作成者が著作権法のプロではないことにあると思います。
(著作権法のプロって何だろ?)

今日は、調査に苦労した平成24年度第42問第3肢を紹介します。

〔H25-24〕 著作権及び著作隣接権に関して。
3 甲が作詞及び作曲した歌を、歌手乙が歌唱している。
丙が、テレビ番組で、乙の歌い方そっくりにこの歌を歌う場合、
甲の著作権は侵害するが、乙の著作隣接権は侵害しない。


甲の著作権侵害は明らかですが、A社は複製権侵害、B社は演奏権侵害を挙げています。
ま、ここは演奏権侵害が正解でしょう。

面倒なのは、乙の著作隣接権侵害です。
A社 ⇒そっくりに歌っているので、同一性保持権を侵害しない。
B社 ⇒歌手乙は演奏権を有しないので、乙の著作隣接権を侵害しない。

これは、どっちもどっちですけど、理由としては両者ともに不正解です。
正解は、「乙の著作隣接権は、乙の自己の演奏にのみ関する権利であるから、
 丙の行為は乙の著作隣接権を侵害しない。」 
です。

たとえば、文化庁の著作権テキストの記載を紹介します。
 ⇒ 「著作権法テキスト(平成28年度)」
《 文化庁 『著作権テキスト(平成28年度)』 page-30: 同一性保持権 》
自分の実演について、無断で「名誉声望を害するような改変」をされない権利です(第90 条の3)。


あるいは、茶園シリーズには、こんな記載があります。(元は加戸氏の本)
 実演家の権利は、実演家が行った実演それ自体を対象とするものであり、その実演を物真似した他の実演を録音・録画する行為には録音権・録画権は及ばない(加戸565頁)。

つまり、演奏家が有する著作隣接権は、自己の演奏が権利範囲です。
物真似には及びません。
物真似が問題になるのは、著作権法上の問題ではなくて、名誉棄損などの民法上の問題です。

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意外と難しい著作権法の解法

最近、著作権法の青短作成に取り組んでいます。
短答試験においては、著・不で8点以上取ることが合格切符になる!
と、なんどもブログに書き続けてきました。
しかし、具体的な勉強法が提示できず、申し訳なく思い続けて3年。。。

著作権法なんて、ちゃちゃっと出来ると考えていましたが、意外と難しいですね~
何が難しいか?
・問題の意図が分からない
・各社の解答根拠がバラバラ

上四法では、こんな悩みはほとんどなかったんですけど。特殊な法律です。
例を挙げると、平成28年度の著作権法、第5問第3肢。

〔H28-著5〕 著作者人格権に関して。
3 絵画の原作品を譲り受けた者が、当該原作品に手を加えてその絵画の表現を変更する行為は、同一性保持権の侵害とならない。
(×)
TAC ⇒ 個人的な利用の範囲内の改変であっても、同一性保持権の侵害になりうる
LEC ⇒ 美術の著作物の原作品を譲渡した場合に、同一性保持権がなくなる規定がない
受験新報 ⇒ 美術の著作物の原作品を譲渡した場合に、変更の同意を推定する規定はない

あれ~って感じですよね。
TACは、なんか変だ。
LECは、ちょっと強引?
受験新法は、ちょっと根拠ありです。
公表権の場合は推定規定がある(第18条第2項第2号)が、同一性保持権にはないよ!という題意と捉えています。

論点はいくつかあると思います。
しかし、なるべく少ない知識で解けるように、テキストを構成したいと考え中です。
・同一性保持権は、著作者人格権である
・著作者人格権は、譲渡できない
 (原作品の譲渡によって移動しない、消滅しない)
・同一性保持権に、例外規定はない
 よって、本問は×

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